「将来の不安」を感じてしまう理由と解消する方法
「お金、仕事、健康、家族、、、」
将来を考えると様々な不安がよぎると思います。
今回の記事は「現代人の寿命は100年」であることを軸に、これからの時代をどう生きていくべきかを紹介していきます。この記事が「今の自分が何をするべきか」を考え、行動するきっかけを与えることができればと思います。
~想定読者~
- 将来に対して漠然とした悩みを持っている。
- 将来の不安を解消したいけど、なかなか行動することができない。
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[目次]
1.なぜ将来に不安を抱いてしまうのか
将来を考えたときにお金や仕事などの不安があると思います。
しかし、それらの不安は漠然としていることが多いです。
まずは「どうして将来に不安を感じているのか?」を知ることから始めていきます。
1-1.寿命が100年を超える時代が来た
まずは人の寿命が増えているということです。
参考書籍によると、2050年までに日本の100歳以上の人口は100万人を超えるようです。
また、2007年に日本で生まれた子供の半分は107年以上生きることが予測されます。
今現在で50歳未満の人は100歳以上生きるのが当たり前になってきています。
これにより、私たちは100年生きることを前提として人生設計を考えていく必要があるのです。
1-2.少子高齢化による年金制度問題
多くの人が周知されていることだとは思いますが、少子高齢化は現在も進行しています。
これにより、今の形での年金制度が維持できなくなるのは明らかです。
実際問題として、1960年は1人の年金受給者の給付金を10人で負担していた計算でしたが、2050年には7人もの年金受給者の給付金を10人で負担しなければいけないことが予想されています。
それは、寿命が延びることに加え、出生率の減少も拍車をかけているからです。
これに対し、将来実施される対策は、
・支給額の減少
・定年の延長
が挙げられます。
定年を仮に65歳とした場合は、寿命が100年ほどあるので35年を生きていく必要があります。
寿命100年の影響により、長くなった老後を年金支給だけで生き抜くことは難しいはずです。もしかしたら、80歳まで働く未来が来るのではないでしょうか。
1-3.テクノロジーの進化による仕事の変化
「技術の進歩」が将来の仕事に大きく影響していくことが考えられます。
最近ではAI(人工知能)やコンピュータによる作業の自動化が加速しており、人の手で行っていたことが不要となる時代が来るのです。
これは便利になった反面、人の雇用がいらなくなる仕事が出てくることを指します。
例えば、特定の手続きをするための窓口や、工場の組み立てラインの仕分け係などの仕事はマニュアル化可能な定型的な作業です。
現在でも手続きをするための窓口は、人を介さずに機械で済ませられるようなシステムもあり、また工場ではロボットが稼働して一部の作業を自動化することができています。
Amazon(アマゾン)では商品を梱包担当のもとに運ぶことや、商品データを管理システムに送ることを人の手を介さず機能しています。
つまり、仮に定年まで働けることが保障されていても、自分が行っている仕事がAIやコンピュータで代替え可能になれば、自分の持っているスキルは不要となってしまいます。
今までは1つのスキルを持っていれば、定年まで仕事ができたのかもしれません。しかし将来は、別のスキルを習得し、仕事の業種を変えざるを得ないタイミングが来ると思います。
テクノロジーの進化は早いため、今後ますます新しい職種が増え、既存の職種が無くなっていくサイクルが早くなると思われます。
1-4.終身雇用がなくなる
年金支給額が減少した場合、私たちは今よりも長く働き続ける必要があります。
しかし、企業の雇用についても問題があります。それは、終身雇用制度が無くなることです。
昔は1度会社に入ってしまえば定年まで働き続けることが普通でしたが、現在では黒字でもリストラしている企業が増加し、早期退職者も増え続けています。
長く働き続けたくても、企業側がそれを認めない可能性もあるのです。
未来の働き方は「1つの会社にこだわらず、転職を前提として自分のスキルアップのために働く」という考え方が主流になりそうです。
1-5.「3ステージ」型の人生が崩壊
参考書籍では、現代の私たちの生涯を「3ステージ」のシナリオで紹介しています。
しかし、寿命が100年の時代にはこの「3ステージ」型の人生では生きていくことが難しいと言われています。
「3ステージ」型の人生とは?
「3ステージ」型の人生は以下のステージに分かれています。
ステージ1:教育のステージ
ステージ2:仕事のステージ
ステージ3:引退のステージ
それぞれのステージを説明していきます。
ステージ1:教育のステージ
これは、小学校から、大学や専門学校までの教育期間を指します。このステップではバイトなどを除けば稼ぐことをせずに自分のスキルや知識を向上させるための活動を主にしています。
ステージ2:仕事のステージ
このステップは企業などの組織に属してお金を稼ぐ期間です。年齢とともに収益は増えていきます。定年を迎え、仕事を退職するまでの期間を指します。
ステージ3:引退のステージ
このステージは老後の生活を指します。「仕事のステージ」で蓄えた貯金を切り崩して寿命が来るまでの生活を過ごしていきます。年金が支給されるのもこの期間となります。
現在のほとんどの人がこの3ステージに沿った生き方をされているのではないでしょうか?
しかし、今後もこのステージを前提として生きていくことは難しいと言われています。
理由は、先ほど説明した
が原因です。
3ステージに沿った生き方ができない理由
今の年金制度だけで30年以上続く老後を生きていくのは難しいので、「仕事のステージ」を長く過ごす必要があります。
しかしテクノロジーの進化に伴い、今自分が行っている仕事がなくなる可能性が高いのです。
ある特定の業務をこなし、1つのスキルだけで仕事をし続けることは、リスクが大きいです。
人生のどこかで異なるスキルを習得し、「仕事を変えるステージ」が必須になってくるのです。
将来の不安を解決するためには?
これらの内容を聞くと、「暗い未来しか訪れないのか、、」と思われるかもしれません。(参考書籍では、これを「厄災」と言っていました。)
しかし時代の流れを知り、新しい時代に沿った生き方へと変えることができれば、「厄災」ではなく「転機」となります。
では、今まで話してきた内容を踏まえ、これからどう考えていけばいいのかについて触れていこうと思います。
2-1.マルチステージの人生を前提で人生設計を考える
先ほど、3ステージに沿った生き方ができなくなると話しました。
なので、これから人生設計を考えるのであれば3ステージを前提とした考え方は捨てましょう。
今までは、学生時代に学んだ知識や技術を活かして仕事に就いていました。
しかし、これからは仕事に就いた後にも(例えば30代後半や50代前半など)再び新しいスキルを習得し、「仕事を変えるステージ」が増えていきます。
仕事のステージが何個かに分割されることをマルチステージと言います。(仕事を変えるのが人生で一回だけの人もいれば、何回も異なる仕事に変える人もいると思います。)
現在も転職が一般化されていますが、今後その兆候はますます加速してくると思われます。
これは「自分が望むスキルを選んで、習得することができるようになる」という解釈もできます。
今までは1つの企業に所属すると、終身雇用によって1つの業務スキルに縛られていました。
しかし、マルチステージを前提とした人生設計が常識化されれば転職・異動・起業などが当たり前のものとして認識されます。
これにより多くの人にとって、自分に合わない業務を避け、自分が求めるスキルを習得しやすい環境ができていくのではと思われます。
また、マルチステージでは仕事を変えるための準備期間として、現在の仕事を辞めてスキル習得に励むことも想定しています。
常に自分が変わることを前提とした人生の目標を立てていくのです。
2-2.有形・無形の資産をバランスよく増やしていく
自分が現在持っている「資産」に着目して、将来の人生設計を考える人は多いと思います。
しかし、「資産」とはお金に関することだけではありません。「有形資産」と「無形資産」の両方について考える必要があるのです。
「有形資産」と「無形資産」とは?
有形資産:お金や家のような目に見える資産を指します。
無形資産:人脈、健康、スキルなどの目には見えない資産を指します。
大切なことは有形資産と無形資産のバランスを取ること
大切なことは有形資産と無形資産のバランスを壊さないことです。
有形資産である「お金」は仕事をすることで増えていきます。
しかし、残業などで仕事をしすぎてしまうと無形資産である「健康」を害してしまう可能性があります。
また、「健康」は年とともに衰退してしまう資産になります。
このようにお金などの有形資産だけにとらわれずに、無形資産も意識することが大切となります。
無形資産の「スキル」が今後の時代で大切になる
特に、テクノロジーの進化によって仕事の入れ替わりの激しい時代になると、無形資産の「スキル」に投資することが大切になってきます。
投資とは、お金をかけるだけでなく、「時間」を注ぐことも重要になってきます。
今の仕事にだけ必死に取り組んでいれば「お金」という有形資産は増えますが、スキルに割く時間が無くなってしまいます。
結果、仕事がAIなどに取られてしまったときに、自分が活かせるスキルが無くなってしまいます。
人脈に対しても投資しておいた方がいい
最後に、無形資産の「人脈」についても触れていこうと思います。
人脈とは人間関係の構築を指し、趣味仲間・気軽に遊べる友人・恋人などのコミュニティーの形成が大切になります。
人脈のメリットとして例えば、転職では社外にいる人脈の支援によって、転職先を見つけられたケースが多いようです。
また、共通の趣味を持った人とのコミュニティーに属していれば、仕事でストレスを抱えても発散することができるし、悩みを相談できる仲間ができるかもしれません。
このように「職場」という1つのコミュニティーに依存せずに複数のコミュニティーに所属しておくことは人生を豊かにしていくのです。
~まとめ~
お金が無ければ生きていくことができないから、お金を第一に考えようとするのもわかります。
しかし、「お金」という有形資産だけを意識しすぎて、健康やスキルなどの無形資産の投資を疎かにすれば、結果的に生きていくことが困難となってしまいます。
(働きすぎで体を壊してしまったら、働けなくなるのと一緒です。)
一時的に有形と無形資産のバランスが崩れているのは問題ありません。
しかし、1つの資産がほとんど衰退しているのに、それを回復させようとしないのは問題です。
生涯を通して有形と無形資産のバランスが維持できるように、今後どんな人生を歩んでいくかを考えていきましょう。
2-3.悩み事の具体的な解決策について
ここまで説明してきましたが、それでもやっぱり将来に対して不安をぬぐえない人も多いのではと思います。
そこで、以下の通り不安の種類別ごとの対策について紹介していこうと思います。
仕事の悩み
現状の仕事に満足できず今すぐ何か行動に移したいという方は、転職活動をしてみましょう。
オススメの転職サイトを紹介しますので、よければ登録してみましょう。
メンタル面や自分の性格に対する悩み
「心の中の悩みを消すことができない。不安に捉われやすい性格で困っている。」
行動しないと変わらないことはわかっていても、不安にとらわれてしまうと言う人もいるはずです。
不安とは、人の本能的な部分であるため制御することが難しいのです。
このような方には、不安などのネガティブな感情と、上手に付き合っていくための方法を以下の記事でご紹介します。
不安とは「制御」するのではなく、「在る」と認識してみましょう。
ストレスの悩み
「将来について考えたいけど、日ごろのストレスのせいで落ち着いて考えられない。」
「まずは溜まっているストレスを何とかしたい。」
そう思われている方には、こちらのストレス解消法が書いている記事を紹介します。
ストレス対策の方法の数を、多く知っているだけでもストレスが軽減と言われています。
最後に
約100年の寿命がある私たちは、仕事や制度が変わることによって、自分たちが今まで常識だと思っていたことが通用しなくなる時代が来ると思います。
別の見方をすれば、既存のライフスタイルを壊すことができれば、変化していく社会や伸びていく寿命によって得られる恩恵を楽しむこともできるのです。
自分は、参考書籍を読んだことで退職に自信を持つことができました。もちろん退職することは不安でたまりませんでした。しかし、変わっていくことに恐がってはいけいのだと知りました。