イライラちゃんとドキドキのブログ

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学校に行かない子供との向き合い方

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・子供の行動が理解できなくて、つい怒りをぶつけてしまう

・うちの子供は悪くないのに、先生や周りの知り合いからの理解を得られない

・誰もわかってくれないし、もう状況は良くならない。なら学校に行かせない方がいいのでは?

 

子供が学校に行きたくないと伝えてきた時や学校に行かなくなった時に、このような悩みを抱える親は、多いと思います。

 

今回はこれらの悩みに対しどのように子供と向き合えばいいのかについて、話していこうと思います。

 

結論から言うと、

  • 何が正しい、何が間違いという基準はいったん置いておき、まずは子供の気持ちに共感する
  • 子供に『今のままだと将来このようなリスクがある』と説明し、『助けが欲しいなら、いつでもサポートするよ』とだけ伝える。(その際、怒りの感情は使わないで話す)

です。

 

では、説明に入っていきます。

 

 

1. 誰が正しい・間違っているという考えを、ひとまず置いておく 

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子供が学校に行かない理由や原因は様々だと思いますが、子供と接する親がまず最初に考えておくべきことは、『○○さんは正しい・間違っている』という思考をいったん切り離すことです。

 

例えば学校に行かない理由として、人間関係の問題が多く挙げられると思います。

先生、保護者、友達などと仲が悪くなり、主張が対立してしまい学校に行かなくなってしまう場合などです。

 

その時、『うちの子供が悪い』『先生の対応が間違っている』『あの友達が先に手を出したから、悪い』『あの保護者の意見は、間違っている』などの判断をすると思います。

 

そして『誰が間違っている・誰が正しい』という判断をした時に、怒り・悲しみ・不安などのネガティブな感情が湧き出てくるはずです。

 

例えば『うちの子供は悪くない。悪いのは友達の方だ』と思ってイライラしたり、『学校の対応が悪かった。もうあの学校は信用できない』と感じて不安になった経験はあるのではないでしょうか?

 

そんな時は、辛い気持ちに悩まされると思います。

 

でも、まずは『誰が間違っている・誰が正しい』という判断を忘れて、『これから子供の問題を解決するためには、どうすればいいか?』という思考に切り替えましょう。

 

その理由は、『誰が間違っている・誰が正しい』という判断は、先ほど説明した通りネガティブな感情を引き起こしてしまいます。

 

ネガティブ感情に支配されると、人は冷静な判断ができなくなってしまうからです。

 

なので、これからお話しする『これから子供の問題を解決するためには、どうすればいいか?』という思考に沿った解決策を紹介します。

 

 

2. 会話する時は、子供への共感を最初に行う

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子供との触れ合いにおいて最初に大事なことは、『親の意見を伝えることではなく、子供の気持ちに共感すること』です。

 

仮に自分の子供が悪さをして、その結果学校に行かなくなったとしても共感をしましょう。

 

先程も話しましたが『誰が間違っている・誰が正しい』という思考はいったん忘れます。

例え『子供が間違っていた』場合も同様です。

 

では、なぜ最初に共感をすることが大事なのかと言うと、人は信頼している人の話しか受け止めないからです。

 

親の主張が客観的に見て正しくても、子供は自分の意見を否定してくる人は敵だと思ってしまう場合が多いです。

例えば、喧嘩した友達や、怒ってきた先生、間違いを注意しようとする親は、全て自分の意見を否定している存在だと認識してしまいます。

 

そんな相手に対して、お子さんは心を開くでしょうか?

自分の気持ちを否定する相手の言うことに、耳を傾けるでしょうか?

 

注意してくる相手の意見は命令だと受け取ってしまい、最初はその命令に従うかもしれませんが内心は不満を持っているため、根本的に子供の抱える問題を解決することはできません。

 

仮に子供が間違ったことをしたとしても、問題行動をしてしまった子供の気持ちに寄り添うことが重要なのです。

 

 

3. 問題を起こした子供には、どうやって共感するの? 

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『子供の気持ちに寄り添って』 と言われても、、、、

 

『子供がなぜ悪さをしたのかが、理解できない。』

『他人に迷惑をかけた子供に対して、どうやって共感するのか?』

 

と疑問に思う人もいらっしゃるかもしれません。

 

特に子供自身が問題を起こしてしまった時は、子供の行動理由が理解できないと思います。

ですが、子供の行動理由は『人間の欲求やネガティブ感情』から来るものであり、これは子供だろうが大人だろうが誰もが持っている人間の本能的な部分です。

 

例えば、

  • 目立ちたくてやった、自分はすごいんだと認めさせたくてやった
  • 悪口を言われて惨めな気持ちになって、それを否定したくて怒った
  • 失敗したら恥ずかしいと思って、問題を隠していた

 上記の内容はよくある子供の問題行動の理由です。

これって、大人の社会でもよく起こることではないでしょうか?

 

  • 上司に仕事ができる人だと評価されたいから、他人を蹴落とす
  • 裏で陰口を言ってくる同僚を、いつか復讐してやりたい
  • 仕事でミスしたら昇格できないから、自分の失敗は報告しないでおく

 

会社に勤めていれば、1度や2度は耳にすることではないでしょうか?

大人の社会はこれらの問題が見えづらく、学校だと見えやすいだけの違いなのです。

根本的な問題の根底にある原因は、誰もが持っている人間の本能的な部分にあります。

 

つまり何が言いたいかというと、子供の問題行動は大人も理解できるはずだという事です。

 

『そうはいっても、私が子供の頃は学校に行くのが嫌だった時期もあるけど、それでも我慢して行っていた。』

 

と思われる方もいらっしゃるはずです。

 

そうだとしても、人は時と場合によって感情によって振り回されることや合理的に考えられない事が起こるという点では、誰もが同じなのです。

 

小さい事だとダイエット中にチョコレートを我慢できずに食べてしまうことから、カッとなって人を刺してしまうことまで幅広いです。

 

スケールの大小はあっても感情をコントロールできないという点において、上記の例は共通しています。

 

だから子供の考えを理解できないと思っている人は、『子供の考えはきっと人間の欲求や感情からくるものなのだ』と少しだけでもいいので子供に歩み寄ってみましょう。

 

 

4. 共感するためのポイントは、『好奇心』

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先ほど子供の気持ちを共感することは、誰にでもできるはずだと話しました。

 

しかし、『どうやって話を聴いてあげればいいかわからない』と言う人もいらっしゃるはずです。 

 

その疑問の解決策のカギとなるのは、自分が『いま熱中している事』です。

 

突然ですが、あなたがハマっている趣味や好きな芸能人・アイドルを想像してみて下さい。

例えば、好きな音楽アーティストがいたとします。

 

彼らに対して『もっと知りたい』と思ったことはないでしょうか。 

  • 私生活は、どんな感じなのだろうか?
  • ライブで彼らが話したあの言葉ってどんな意味なんだろうか?
  • 曲を作る時、どんな風にして作っているのか?
  • どうやって今のメンバーが集まったのか?
  • 成功している彼らでも、辛い時はあるのだろうか?

 

好きであればあるほど『もっと彼らのことを知りたい』と思っているはずです。

 

これを、好奇心と呼びます。

 

ではこの好奇心を、子供に向けてみるとどうでしょうか?

 

子供が何か悪さをしたとしましょう。

それに対して子供に好奇心を向けてみると、以下のような疑問が湧いてくると思います。

  • 何が原因で、ムシャクシャしていたの?
  • どうしてあの時あんな行動をしたの?
  • その時、どんな気持ちだったの?
  • 先生に注意された時、どんな感情になった?
  • ずっと前から、その友達に対して嫌な気持ちを抱いていたの?

 

これらの質問は、子供の気持ちや価値観を理解するきっかけを作ってくれます。

 

もし好奇心よりも悪さをしたことに対する怒りの方が強くなってしまう場合は、先ほど挙げた例で説明するなら、『もし好きなアーティストが問題行動を起こした時、自分は何を知りたいか?』を考えてみましょう。

 

そこで湧き出てきた質問を、そのまま子供に問いかけてみましょう。

 

ただ1点注意するべきことは、これらの質問に対して子供がどんな回答をしてきたとしても感情的になってはいけません。

 

もしあなたの好きなアーティストが活動休止をしていた理由を知ったとしても、あなたはそれに対して怒ったり悲しんだりはあまりしないはずです。

 

むしろ『あの時、そんな気持ちだったんだ。』と納得した気持ちになると思います。

 

つまり子供の発言に対して『良い悪い』の意見は言わずに、ただ話を聴いてあげましょう。

 

でも明日から子供に質問しても、すぐにちゃんと答えてくれるとは限りません。

すぐに心を開いてくれる子供は少ないと思います。

 

例えそうだとしても親は好奇心を持って時間をかけて、じっくり子供と向き合うことが大切です。 

 

 

5. 親が子供にしてあげられることは、2つだけ 

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子供の気持ちに寄り添うことができたなら、次に子供に伝えることは2つだけです。

 

ただ何度も言いますが、この時も子供の行いに対して『あなたは間違っていた、あなたの判断は正しかった』などの意見は言わないようにしましょう。

 

それらの意見を伝えたところで、何も前には進みません。

 

子供に伝えることは大きく分けて以下の2つです。 

  1. 学校に行かない事が、どんな影響をもたらすかを伝える
  2. いつでも困った時は、サポートすると伝える

 

この2つだけです。

それぞれについて、説明していきます。

 

1. 学校に行かない事が、どんな影響をもたらすかを伝える

 

まずは子供の言動や行動が招いた結果に対して、どんなメリットがあるか?どんなデメリットがあるかを説明しましょう。

 

大切なのは学校に行かないデメリットだけでなく、メリットの部分にも触れることです。

学校に行かない事のメリットとデメリット、反対に学校に行くことのメリットとデメリットの合計4つについて話しましょう。

 

あくまでこの段階では『子供に知識を与える』ことを目的としています。

理由は親から受け取った知識から、子供が今後の人生について自分で考えさせるためです。

 

注意することは子供に知識を与えることと、親が子供の進路を決めてしまうことは違うという点です。

前者はあくまで選択肢を提示するだけであり、後者は指示や命令の意味合いが込められています。

 

子供の将来が心配な気持ちも分かりますが、親が子供に対して必要以上にぐちぐち言ってしまうと、子供が心を閉ざしてしまう原因にもなり逆効果になってしまいます。

 

 

また、もし子供が学校で問題行動を起こしてしまった場合は、『それをしたことで周りがどんな不快な気持になったのか?』『その問題行動を続けると、将来どんな支障がでるのか?』という事も伝えてみましょう。

 

これらの内容を子供に伝える際には、感情的になってはいけません。

例えば人に何かを説明するときに、怒りの感情は必要ないですよね?

 

同様に子供に対しても怒らず、ただ先生のように知識を分け与える感じで話してみましょう。 

 

 

2. いつでも困った時は、サポートすると伝える

 

次は、『いつでもあなたのことを助ける』『辛くなった時は親に頼っていいんだよ』と言うメッセージを伝えることです。

  

ここでのポイントは、親の助けが必要かどうかの判断は、あくまで子供にゆだねるという事です。

 

よくあるケースが子供が助けを求めてもいないのに、親が勝手にあれこれと手助けをしてしまうことです。

 

実はこれは子供にとってネガティブな感情を引き起こしたり、自分の頭で考える機会を奪ってしまったりするリスクがあります。

 

子供の将来を思って、手厚く保護したくなる気持ちも分かります。

子供はまだ正常に判断ができないから親が進路を決めてしまったほうが良いという意見もあると思います。

 

でもそれだと、自分1人では何も判断できない子供に育ってしまいます。

自分で考えて何かを決める機会を失ってしまい、親が全て決めてくれるから考えなくてもいいという思考が根付いてしまいます。

 

なので子供が『親は信頼できる人』だと思ってくれるように、『いつでも助ける』というメッセージだけは伝えておきましょう。 

 

中には本当は助けて欲しいのに、なかなか助けて欲しいと口に出せない子供もいます。

そういう場合は普段から子供の意見に共感する習慣を作っていきましょう。

信頼を高めることで、助けを求めやすい環境を生み出していくのです。

 

 

まとめ

子供が学校に行かなくなってしまったら、親子ともにメンタル面で不安定な状態の時もあると思います。

でももし『正しい・間違っている』という思考にとらわれてしまっているなら一度振り返ってみると、新しい可能性が見えてくると思います。

 

以上で、学校に行かない子供との向き合い方についての説明を終わります。