子供の自立心を育む方法とは?成長マインドセットを鍛える
人の自立心って、どうやって育つのかな?
子供の頃の経験が、けっこう影響するって聴いたことあるよ。
- 自分から進んで何かに挑戦する
- 困難に遭遇しても、あきらめない気持ちを持つ
- 毎日コツコツ続けることの重要性や楽しさを知っている
多くの親が、自分の子供は上記のように育ってほしいと望んでいると思います。
言われたことだけをやるだけではなく、自分から何かを発信したり挑戦したりすることはこれからの社会にとって、より一層大切なことになります。
しかし、自分から行動を起こすことは、恐怖や不安を感じてしまいます。
常に挑戦を続けている人たちのメンタルは、いったい何が違うのでしょうか?
それは、「成長マインドセット」を持っているかどうかです。
「成長マインドセット」は、幼少期の親からの教育次第によって形成されると言われています。
今回は「成長マインドセット」が
どんなものなのか?
どんな効果をもたらすのか?
どうしたら身に付けることができるのか?
についてご紹介します。
子供の自立心を左右するマインドセットとは?
子供の自立心を育むには、「成長マインドセット」が必要です。
そもそも、マインドセットとは「自分の心の持ち方、考え方」のことを指します。
このマインドセットには、大きく分けて2種類あります。
それぞれのマインドセットについて説明していきます。
あなた自身やあなたのお子さんが、どちらのマインドセットを持っているかを考えながら読んでみてください。
固定マインドセット
固定マインドセットとは、自分の能力は生まれながらに決められたものであり、変わることがないと考えている人を指します。
自分の得意、不得意なことは常に変化しないと思っています。
なので、周囲から賢い人だと思わるために、自分の能力を周囲に証明することばかり考えます。
例えば、会社で負け組になることを恐れ、上っ面だけ良く見せようとして見栄を張ってしまう人が当てはまります。
成長マインドセット
成長マインドセットとは、自分の能力は努力次第で伸ばすことができると考える人を指します。
努力と経験を重ねることで、誰もが自分の能力を伸ばしていけるという信念を持っています。
彼らは新しいことに挑戦して壁にぶつかっても、努力をすることで乗り越えられると考えます。
思い通りにうまくいかないときほど、粘り強く頑張り続けられるのです。
そして、失敗することや難問に挑むことを何かを学び取るチャンスだという思考を持っているのです。
あなたはどちらのマインドセットを持っていますか?
あなた自身や、身の回りの人のマインドセットはどちらでしたか?
マインドセットは、運動や勉強、芸術などの能力面に対することだけでなく、自分の性格の面でも「固定マインドセット」か、「成長マインドセット」に分けられるのです。
例えば、自分の性格は変えられないと思っている人は、固定マインドセットです。
反対に、性格も努力次第で変えられると考える人は、成長マインドセットであると言えます。
能力や性格の面で、どちらのマインドセットであるかによって、その後の人生に大きく影響されるといわれています。
次に、マインドセットの違いによる影響について説明します。
子供の自立を促すマインドセットの効果とは?
マインドセットの違いは、以下の2つです。
- 『失敗』に対する捉え方
- 『挑戦』に対する捉え方
それぞれについて、説明していきます。
1. 『失敗』に対する捉え方
成長マインドセットの人は、失敗を認め失敗と向き合います。
失敗したことに対して、前向きな考えを持っているのです。
それは、人は学習し、成長し、進歩する努力をすれば、今より良くなるという気持ちが根底にあるからです。
反対に、失敗は個人の悪意や能力の低さによって起こるだと捉えるのは、固定マインドセットの人がよく用いる考え方です。
固定マインドセットの人は、あらゆる失敗をその人の本質的な愚かさ、無能さ、欠如だと思ってしまうため、失敗することを避けるだけでなく、ミスをした人を非難し自分を少しでも賢く見せようとする傾向もあります。
2. 『挑戦』に対する捉え方
成長マインドセットの人は、積極的に挑戦する傾向があります。
この傾向は、技術の進化が早い現代にとって重要な要素となります。
理由は今の時代は、1つのスキルや仕事を続けて働くことが難しいからです。
例えば、最近はネットで買い物することが当たり前になってきています。
ネットショッピングが復旧している理由は、お店に直接足を運んで買い物をするよりも自宅から商品を購入することができるという利便性があるからです。
そうなってくるとお店側は接客のスキルだけでなく、『どれだけネットで集客できるか?』が売り上げに影響していきます。
つまり、Webマーケティングスキルが求められるのです。
このように、時代の変化とともに必要とされるスキルは変わってくるため、常に新しいスキルを身に付けていく必要があるのです。
しかし、固定マインドセットの人は、絶対失敗しないような安全な仕事や、慣れた作業ばかりを好みます。
よって、新しい仕事の挑戦や、新しいスキルの習得から距離を置こうとします。
自分の現状に満足せず、常に自分に足りていないものは何か?などを考えて行動を起こす成長マインドセットは大切です。
自分の将来を考えるのであれば、変化を嫌う固定マインドセットよりも、失敗しても挑戦を続ける成長マインドセットのほうが望ましいのです。
成長マインドセットを身に付けて、子供の自立心を育むには?
では、どのように子供と接すれば、成長マインドセットを芽生えさせることができるかについて、ご紹介します。
それは、子供の「結果」ではなく、「努力」を褒めることです。
褒める「対象」に気を付ける
子供の褒め方は、その人の「努力」や「行動」に注目して相手に伝えます。
例えば、以下の2つのほめ方を比べてみてください。
例①
「A君は、理解するのが早くて頭がいいね。この前のテストで、よく100点を取ったね。偉いよ。でも人付き合いは得意じゃないよね。あまり明るく振舞う性格じゃないようだ。」
「B君は、学んだことを理解するためにしっかり勉強したのがよくわかるよ。テストで高得点が取れたのも、Bさんが努力したからだよ。あとは、周りの人との話し合いの場で、自分の意見をうまく伝える方法を見つけていけるといいと思うよ。」
成長マインドセットを促す褒め方は②のほうです。
①は、「頭がいい」「100点取ったから偉い」「○○な性格だ」といった言葉を使い、その人の性質や特性を注目して、結果のみを評価しています。
この場合、Aさんは「100点を取らないと自分は認められない」と思ってしまい、失敗を恐れ挑戦する意欲を失ってしまいます。
また、「明るく振舞う性格じゃない」という言葉に対して「自分はコミュニケーションができない」というレッテルを張られたと感じる可能性もあり、固定マインドセットになってしまいます。
反対に、②では「しっかり勉強した」「努力がうかがえる」「自分の意見をうまく伝える方法を見つける」という言葉を使い、その人の努力や行動に焦点を当てています。
①とは異なり、Bさん自身に対しての評価ではなく、Bさんの行動や努力を評価しているので、本人は改善していこうと思えるのです。
当たり前の内容だと思われるかもしれませんが、実際に意識して相手に伝えることができていない人が多いのではないかと思います。
以上のことから、子供にはテストで高得点を取ったことではなく、勉強を頑張ったことが高得点につながったことを伝える褒め方をしてあげましょう。
結果だけを誉めてしまうと、子供は「いい結果を残さないと親は自分を認めてくれないんだ」というメッセージを受け取ってしまうのです。
反対に、子供の努力に対して褒めた場合は、子供は頑張ることで認めてもらえると認識し、失敗を恐れずに挑戦するようになります。
最後に
繰り返しになりますが、成長マインドセットとは「人の能力は、努力次第で伸ばすことができる」という考えです。
大げさに聞こえるかもしれませんが、どちらのマインドセットを持つかによって、その後の人生は大きく変えられるとも言われています。
人がどちらのマインドセットをもって育つかは、主に子供の時に決まります。
しかし、マインドセットの特徴として、大人になってからでも固定マインドセットから成長マインドセットに変えることができるのです。
マインドセットは大人も子供も困難に立ち向かうための必要な要素であるため、普段から意識しながら生活してみましょう。
また、「子供が言うことを聞いてくれず、イライラが溜まって褒める余裕がない」と思っている人は、まずはメンタルを安定させることも大切です。
ストレス発散なども効果的ですが、長期的に考えるならウィルパワーを鍛えるのがベストです。
ウィルパワーとは、感情をコントロールしたり物事を判断したりするときに消費される力です。
このウィルパワーを鍛えることにより、ネガティブな感情にとらわれても、自分をコントロールして冷静に判断できるようになります。
ウィルパワーのことや、鍛え方に関しては、以下の記事でまとめていますので、良ければこちらもご覧ください。
以上で、子供の自立心を育む方法について説明を終わります。