イライラちゃんとドキドキのブログ

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ネガティブ思考の改善【不安を和らげる方法は、メリットを知ること】

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不安で胸がいっぱいになると、何もする気が起きなくなっちゃんだよね。。

あのネガティブな気持を和らげる方法ってあるのかな?

多くの人は不安に悩まされることよりも、明るく前向きに考えられるような性格になりたいと思っているのではなのでしょうか?

 

不安を感じることは、不快さが生じます。

しかし、怒りや罪悪感と同じように、不安というネガティブ感情にもメリットがあります

 

今回は不安のメリットを知り、不安からくる不快な気持を和らげるための方法をご紹介します。

~参考書籍~

 

 

 

不安を和らげる方法① 不安のメリットを知ろう

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前提として大きな不安を長期的に感じると、人は心身の健康に悪影響をもたらします

不安によって押しつぶされてしまい、何できなくなってしまいます。

 

しかし、私たちは不安のメリットの面を知らないことが多いです。

実は不安を感じている時に、以下2つの能力が向上すると言われています。

  • 知覚能力が向上する
  • 問題解決能力が向上する

 

それぞれについて、説明していきます。

 

知覚能力が向上する

研究によると、視力が向上して、遠くのものでも見分けることができるそうです。

また、周囲の音から自分の聴きたい音を聞き分けるといった聴覚の向上もするのです。

 

人は悲しんでいる時に、相手の嘘を見抜きやすいと聞いたことがありますが、これは知覚能力が向上して相手の些細な仕草も気づくことができるからではないでしょうか?

 

 

問題解決能力が向上する

問題解決能力の向上に関して、1つ実験をご紹介します。

被験者は作業中に使用していたパソコンに、ウイルスが感染する状況に陥ります。

そこでパソコンの持ち主に状況を報告しようとするのですが、その途中で以下の4つの出来事に直面します

  1. アンケートに回答してほしいと頼まれる
  2. パソコンの持ち主の居場所を教えてくれるが、同時に印刷したコピーを取るのを手伝ってほしいと頼まれる
  3. パソコンの持ち主のオフィス前に「しばらくお待ちください」という札がかかっている
  4. パソコンの持ち主の居場所に案内される時に、すれ違った人が書類を床にばらまいてしまう。

この4つの出来事は、被験者の「パソコンがウイルスに感染した状況を報告する」という目的を邪魔する事柄です。

実験では、このトラブル処理に対する被験者の親切心や自己主張の強さを確かめたのです。

 

この実験の結果、不安のレベルが高い被験者のほとんどが、上記4つの妨害や頼まれごとを振り切って、パソコンの持ち主に報告しに行ったのです。

手伝ったり、教えたり、助けたりはせずに、トラブルを解決することを優先させたのです。

 

このような迅速に対処しないといけない事態では他の要素に邪魔されてしまうよりも、その問題に集中して取り組める方が大きな成果が得られるはずです。

 

 

 

以上のメリット2点から共通して言えることは、不安が強まると「視野が狭まる」ことがわかります。

「視野は広い方がいいのではないか?」と思われるかもしれません。

しかし視野が狭まることで、大事な物事に集中できるというメリットがあります。

 これが、不安から得られるメリットです。

 

不安を和らげる方法② 不安のメリットの活用法

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では、前述した不安のメリットを知ったうえで、どうすれば不安のメリットを活用することができるかについて説明します。

 

活用するための方法は以下の2つです。

  • 「ワクワクしている」「興奮しているんだ」と言い換える
  • むしろ失敗している想像を鮮明にイメージする

 

「ワクワクしている」「興奮しているんだ」と言い換える

これは、不安を興奮する気持ちに置き換える方法です。

声に出して行ってもいいですし、周りに人がいる状況だと心の中で唱えてもいいです。

なぜこれが効果的かと言うと、不安を感じている時とワクワクしている時の体の反応が同じだからからです。

 

ある実験で、被験者にカラオケを歌ってもらいました。

被験者の中で不安を感じているグループの一部に、「自分は興奮している」という言い方で不安を表現するように指示しました。

すると、この方法で不安を表現した人たちのカラオケの成績は、そうでない人たちよりもいい成績を出したのです。

 

カラオケ以外でも人前でのスピーチや、数学のテストを対象に行った実験でも、「興奮している」と言い換えた人たちは、そうでない人たちに比べてよい結果を残せたのです。

 

抱いた感情を、どのように捉えるかによって、能力が左右されるのです。

 

 

むしろ失敗している想像を鮮明にイメージする

日本人はアメリカ人と比べ、悲観的な人が多いと言われます。

些細なことでも最悪な事態を想定するような悲観視しやすい人は、その特性を有益に働かせる場合があります。

 

ある実験では、悲観的な人と楽観的な人の2グループに分け、ダーツを投げてもらいました。

また、両者のグループをさらに2つのグループ分けました。

投げる前に気分をリラックスさせる音を聞いてもらう人と、失敗する結果を想像している人です。

 

つまり、合計4つのパターンでダーツの結果を測定したということです。

  1. 悲観的な人で、リラックスして投げる
  2. 悲観的な人で、ネガティブな想像をして投げる
  3. 楽観的な人で、リラックスして投げる
  4. 楽観的な人で、ネガティブな想像をして投げる

 

すると、「2.」のダーツを投げる前に失敗を想像した悲観的な人は、「1.」のリラックスして投げたグループに比べ、30%ほど成績が高かったのです。

反対に、楽観的な人だと「3.」のリラックスして投げたグループの方が、「4.」の失敗を想像したグループよりも30%ほど成績が高かったのです。

 

これは、悲観的な人がいい気分になると現状に甘んじてしまい、努力を促す「不安」の感情を失ってしまうのだと言われているからです。

 

 

最後に

今回紹介した活用法は、不安から逃げたり避けたりするのではなく、不安を感じていることを認め、客観的に受け止めることを目的としています。

些細な不安でも、その不安と向き合う習慣を身に付けていきましょう。

 

以上で不安を和らげる方法についての紹介を終わります。

 

~参考書籍~