イライラちゃんとドキドキのブログ

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LGBTとは?についてと、多様性を「力」に変える区や企業の取り組みについての話

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[初めに]

LGBTに対する社会のサポートが増えてきています。

今回はLGBTについての説明と、区と企業が取り組むLGBTのサポートについての紹介となります。

 

まずLGBTとは、

L・・・Lesbianレズビアン、女性同性愛者)

G・・・Gay(ゲイ、男性同性愛者)

B・・・Bisexualバイセクシュアル、両性愛

T・・・Transgenderトランスジェンダー、性別越境者)

の頭文字をとった単語です。

それぞれの性的少数者の総称を言います。

 

日本の民間団体による調査では、LGBTの人の数は「人口の約8.0%」、つまり「13人に1人」と言われています。

 

最近では日本の芸能人や、海外のスポーツ選手などがLGBTであることをカミングアウトしており、世の中のLGBTに対する認識が広まってきてはいると思います。

しかし、今でも彼らに対し差別や偏見があったり、異性カップルとは同等の権利が保障されていなかったりもします。

 

「カミングアウトをすることで生きづらくなってしまうのではないのか?」と不安を抱くLGBTの人も多いのではと思います。

 

今回はそんなLGBTに対する課題に対して、区と企業が行っている取り組みをそれぞれ紹介します。

 

[テーマ]

・渋谷区のパートナーシップ証明

LGBTのための就職支援サイト ~JobRainbowとは~

 

 

 

[渋谷区のパートナーシップ証明]

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現在の日本の法律では、同性婚を認める法律はありません。

つまり、同性パートナーとの関係性が法的にはサポートされていない背景があります。

そこで、渋谷区は同性のパートナーでも結婚に相当する関係と認める「証明書」を発行する制度を開始しています。

これは、戸籍上の性別が同じである2人の関係を「パートナーシップ」と定義し、区全体で証明できるようにする取り組みです。

 

この証明書はあくまで法的な拘束力がなく、法律上の夫婦にはなれません。よって税金の配偶者控除などは受けられません。

しかし、証明書を取得することで、民間企業が認めた場合に異性のパートナーと同様のサービスを利用することができます。

 

具体的には、職場の福利厚生、携帯電話の家族割引、映画館のペア割引、航空会社のマイル共有、共同住宅ローンの活用などです。

以下の記事では、区内の学校で働いている人がパートナー証明書を発行したことで、学校の規定を変えてもらい福利厚生を受けたという体験談が話されています。

// 渋谷区ニュース No.1424

https://www.city.shibuya.tokyo.jp/assets/com/shibuyanews_20191115all-2.pdf

 

今は規則がなくても証明書を発行することで、職場の規則を変えてもらうように働きかけることもできるのです。

 

まだ一部の企業や公共機関でしかこのパートナーシップ証明書に対する規定やルールが適応されていないと思われます。

しかし、区の条例に基づく取り組みであるため、区内の民間企業に最大限配慮するように定めてもらう効力があります。

今後は民間企業の規定やルールもLGBTに合わせたものに変わってくるのではないかと期待できます。

 

証明書を取得するためには、公正証書の作成に時間や費用が発生します。

取得するための条件や申請方法などの情報は以下のリンクから確認することができます。

// 渋谷区パートナーシップ証明書について説明がある公式サイト

www.city.shibuya.tokyo.jp

 

 

 

[LGBTのための就職支援サイト ~JobRainbow]

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LGBTの人たちが「自分らしく」働ける職場であるかどうかは大切なことです。

LGBTの人たちが安心して仕事を探し、働けるようにLGBT専用の就職支援サイトを提供している企業があります。

会社の名前は株式会社JobRainbowです。

 

この企業が提供するサイトでは、差別の禁止や、同性パートナーシップを制度に含んでいるような、LGBTに理解のある企業だけを就活者に公開しています。

登録企業は楽天マイクロソフトIBM資生堂などを含んだ300社以上となります。

 

このサイトの特徴は以下の通りです。

  1. 登録者情報は不必要に企業側に公開しない
  2. 登録者のニーズに合った情報を登録・検索することができる
  3. LGBTに理解のある企業を集めた就職説明会を開いている

 

 

1. 登録者情報は不必要に企業側に公開しない

サイトへの登録時はニックネームでも登録でき、「キャリアアドバイザー」と呼ばれるLGBTに理解のある相談者を介して登録者のニーズに合った企業を探すことができます。

また自身のセクシュアリティについて、採用後にカミングアウトをする範囲を人事だけにするか、会社全体に開示してもいいかなどを選ぶこともできます。

 

 

2. 登録者のニーズに合った情報を登録することができる

よくある就職支援サイトの性別欄は男・女の2つのみですが、このサイトではエントリーシートに自由に自分のセクシュアリティを記入することができます。

さらに、企業を探す際は「トイレや更衣室の使い方」、「服装や髪形の理解があるか」、「LGBTに対する福利厚生があるか」などの自分の条件に合った求人に応募することができます。

 

 

3. LGBTに理解のある企業を集めた就職説明会を開いている

LGBTに理解のある企業を集めた就職説明会も開かれているため、安心して採用担当者に質問することができます。

こちらの説明会も、本名を開示することなくサイトに登録したニックネームで参加できるとのことです。

[過去に開催されt就職説明会の記事]

prtimes.jp

 

 

また、LGBTの人が就職した後で、職場環境に馴染めるのかという不安もあると思います。その点もサポートするために、株式会社JobRainbowでは企業へアプローチする以下の事業も行っています。

  • 企業向けにLGBTの基礎知識や職場の事例などを教える研修する
  • 企業がLGBTに対してどのような制度導入や意識改革をするかなどをコンサルティングする

 

 こちらがLGBTの現状や支援サイトを設立した企業のプレゼンテーション動画となります。プレゼンターは株式会社JobRainbow CEO星賢人さんです。

www.youtube.com

 

 

 

[最後に]

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渋谷区は「ちがいを ちからに 変える街。 渋谷区」というテーマがあります。

ダイバーシティを掲げる渋谷区にとって、パートナーシップ証明はセクシュアリティという「ちがい」を「ちから」に変える取り組みを行っています。

 

多様性を受け入れることは組織にとって新たな成長につながります。

株式会社JobRainbowは、色々な企業がLGBTという多様性を受け入れることで、新たな価値観を生み出し発展していくことも狙って事業を展開しているのではないかと思いました。

 

最近では、ブロックチェーンといわれる新しい技術を活用した取り組みもあります。

ブロックチェーンとは簡単に説明すると、誰もが共有し合って更新できる台帳のようなものです。

ブロックチェーン上に同性カップルの情報を登録することで、住む地域や所属する組織が変わったとしても、共通の登録情報を共有することで継続してサービスを受けることができるメリットがあります。

株式会社チェリーチェーンという会社では、ブロックチェーンにアクセスできるIoTバイスの設計製造の事業を行っています。

cherrychain.cc

 

 技術の進歩とともに人に対する多様性の理解もさらに変わっていけば、よりよい社会になるのではと思います。

 

 

[参考記事]

同性パートナーシップ証明書とは 今までと何が変わる? わかりやすく解説 | ハフポスト

「すべてのLGBTが自分らしく働ける社会の創造」を目指すJobRainbowが5000万円を調達 | TechCrunch Japan

カミングアウトの範囲は自分で決める、JobRainbowが描く「LGBTフレンドリーな就職活動」とは | in.LIVE(インライブ)

事業紹介 | 株式会社JobRainbow

【体験談】Real JobRainbowに参加してみた結果 | LGBT就活・転職活動サイト「JobRainbow」

世界初ブロックチェーンを活用したレズビアンカップル宣誓式開催レポート | LoveTechMedia - ラブテックメディア - Part 3