悩み続けてしまう原因【『思考』と『フュージョン』が鍵です】
いつもいつも同じ悩みにクヨクヨしちゃうんだよね、、、
消えない悩みって辛いよね。
私は過去の出来事を引きずって、同じ悩みに何度も苦しんだ経験があります。
そんな時、『ACT』というネガティブ感情への対処法を知りました。
ACTは、よくあるポジティブ思考とは違う解決策を提示してくれて、ACTを実践していくことで昔よりも心が楽にして過ごせることができました。
もし皆さんが様々なネガティブ対策をやってるにもかかわらず悩みに苦しんでいるなら、ACTの基本部分となる『悩みの原因』について知ってみてはいかがでしょうか。
今回は、あなたを苦しめるモノの正体を解き明かしていきます。
結論から先に話すと、悩みの正体は『思考』が『フュージョン』することです。
では、『思考』と『フュージョン』について説明していきます。
【参考書籍】
『思考』って何?~あなたの中の思考を呼び出してみる~
最初に、『思考』ってどんなものについてかを説明します。
思考を簡単に説明すると、頭の中に勝手に浮かんでくる言葉(もしくは絵、もしくは音)です。
上の説明だけだと、実感できないですよね?
では実際にあなた自身で、『思考』がどんなものなのかを体験してみましょう。
思考を呼び出すには、目を閉じるだけです。
このブログを読むのをいったん止めて、目を閉じて何もせずに30秒間くらい過ごしましょう。
心の中から、何か思ったり感じたことはないでしょうか?
- 『何もしないって退屈だな』
- 『今日のご飯は何食べようかな?』
- 『明日も会社行くの嫌だな。書類作成するのも面倒だし。』
- 『あの人に会いたくない。また悪口言われそうだし嫌だな。』
ありきたりな内容や、いつも抱いてしまっている不安などが思い浮かんでこなかったでしょうか。
目を閉じた30秒の間に色々な言葉が浮かんでくる場合もあれば、1つの内容について何度も繰り返し同じ内容が浮かんでくる場合もあるともいます。
このような頭の中に勝手に浮かんできたモノ全てを、『思考』といいます。
思考は、いつでもあなたの中に現れては消えてを繰り返します。
そして思考はあなたが不安に思っている事、恐がっている事、惨めな気持ちにさせる事も囁いてきます。
ただ覚えておいて欲しい事は、このようなネガティブな思考が湧いてくること自体に問題はありません。
つまり不安や恐怖などのネガティブな考えが浮かんできても、それが悩みの直接的な原因ではないという事です。
では次に、悩みの直接的な原因となってしまう『フュージョン』について説明していきます。
【まとめ】
- 『思考』は常にあなたの頭の中で、囁く言葉である。
- 『思考』は重要な事も、どうでもいい事も常に囁き続けている。
悩みの正体~『フュージョン』とは?~
フュージョンとは、『思考』に『囚(とら)われる』ことです。
具体例を出して、説明していきます。
例えば、
- 好きな人を目の前にした時
- 大事な会議の直前
- 勇気を出して誰かに話しかける時
- 新しい挑戦をする前
あなたの心臓はドキドキして、不安、緊張、恐怖などを感じているはずです。
その時のあなたは「私って今まさに緊張している」と思って自分を客観視することができないはずです。
その時のあなたの頭の中はきっと、
- これから自分がどう行動するのが正解か?
- 周りからどう思われているか心配だ
- 失敗して恥をかかないか?
などの思考でいっぱいになってしまって、他のことを考えている余裕なんて無いはずです。
この状態を『フュージョン』と言います。
(1つのことに集中しすぎてしまい、周りが見えなくなっている状態だとイメージしてください。)
ちなみに『周りからどう思われているか心配だ。』という気持ちの時も、実は客観視できておらずフュージョンしている状態です。
なぜならあなたの心は『周りから自分がどのように見えているか?』という事よりも、
自分が『変な奴だ』と見られることに対する不安や恐怖に囚われているからです。
~思考とフュージョンすることで、『悩み』が生まれる~
最初の方に話を戻すと、悩みの原因は『思考』が『フュージョン』してしまうことです。
頭の中で湧いてきた思考をあなたが信じ込んでしまったり、必要以上に反応し続けてしまうことが悩みの原因です。
繰り返しますが、思考が頭の中で湧いてきてしまうこと自体に問題はありません。
湧いてきた思考に対する反応の仕方に問題があるため、あなたは苦しんでしまうのです。
これが、悩みの正体なのです。
【まとめ 】
- 頭に浮かんだ思考を本当のことだと信じてしまうと、ヒュージョンした状態になる
- フュージョンした状態では、周りに意識が向けられずに物事を客観視できない傾向がある
『思考』は迷惑な存在なの?
ここまで思考について話してきましたが、最後に覚えておいて欲しいことは思考は迷惑な存在ではないという事です。
思考があったからこそ、私たちの祖先は危険を回避して生き延びることができました。
思考は人間が生き延びるために備わった、大切な機能とも言えます。
悩みに苦しんでしまうのは、思考の悪い部分の影響を大きく受けてしまっているからです。
思考のメリットを活かすためには、思考の取捨選択をすることが大切です。
先ほど目を閉じて思考を呼び出した時に体験したと思いますが、思考はどうでもいい内容の内容も囁いてきます。
なのであなたにとって必要な思考は大切にとっておき、不要な思考は受け流すことが大切です。
ただよく間違って認識されるのが、思考の内容が事実か?そうでないか?で思考の取捨選択をしてしまうことです。
思考が事実の内容を囁いてきたら、これは無視できない思考だと判断してしまう場合が多いと思います。
結論から言うと、思考が発する内容が事実かどうかは関係ないです。
大切にするべき思考は、あなたが前に進むための行動を促してくれる内容です。
~思考に対する捉え方のまとめ~
【やってはいけない思考の判断基準】
- 事実か?嘘か?
【悩みに苦しまない思考の判断基準】
- 前に進めるか?
- あなたの問題を改善するための行動につながるか?
今回は、悩みの原因についてお話してきました。
悩みの原因を知ることだけでも、見えない敵を認識することにつながります。
おわり。